コラム
スピードが大事
あなたの大切な人が、夫が、妻が、子供が、兄弟姉妹が、突然姿を消してしまったら、
まず、警察に相談するでしょう。
しかし、現実には警察は動いてくれません。
というよりも、動くことができないという状況になります。
遺書であったり、命の危険があったりするような状況とは認められない限り、事件対応をしている
人員を割いてまで捜索することはありません。
特に、家出等の前歴があるような人が行方不明になった場合は、戻ってくる意思があるものとして
判断されます。その結果、最悪の事態になったケースも少なくはありません。
しかし、探偵は失踪、行方不明の場合、前歴や過去の行動は関係ありません。
というのも、人を探してほしいという切羽詰まった依頼者から、人探しという契約をして
いるからです。当然、見つけてあげたいというのは探偵も人ですから、第一優先します。
先で述べたように、どんな人が行方不明、失踪したとしても、命の危険は少なからず考えられる為、
どんな状況であっても“スピードが命”になってきます。
例え、それが過去にもあったように、単なる家出だったとしても、自分の意思とは関係なく、
危険な状況になることもあるからです。
通常、探偵が失踪者を探す場合、基本的には行動班と情報班の2組に分かれます。
ここには、スピードが重要だという部分が大きく関わるからです。
失踪者、行方不明者が残していった物、趣味や行動、習慣といった情報を収集している間に
事態が悪化するケースもあります。
特に、他者が関係している場合、これまでの本人の習慣や行動等の予測が当てはまらなくなる等の
人為的な影響は避けたいところなのです。
行動組は基本的に足を使った聞き込み活動を行いますが、手あたり次第に聞き込みを行うわけでは
ありません。
ある程度事前にある情報から、精査しつつ動いた方が思わぬ情報を得ることができるかもしれない
からです。
スピード重視で行動することで、漫画喫茶や格安のホテルで早期に見つかるケースは多くあります。
人がいなくなった場合、警察への届出は必須ですが、緊急性を要する場合、探偵への相談を優先にした方が、
発見への近道かもしれません。